ロンバルディアとアルトアディジェ。二つのロマネスク世界を巡りませんか。
昨年10月に池田先生が同行し、スペインのアラゴン・ナバラロマネスクの旅を実施いたしました。
今回はその第2回目となり、北イタリアのロンバルディア地方からスイス・オーストリアと国境を接するアルトアディジェ地方のロマネスク教会を訪ねます。
ロンバルディア・アルトアディジェ ロマネスクの旅概要
◆ 旅行期間:2024年6月9日(日)~6月18日(火)10日間
※なお集合は2024年6月8日(土)21:30頃となります。
◆ 旅行代金:858,000円(1名1部屋利用が基本となります)ビジネスクラス利用についてはお問合せ下さい
◆ 燃油サーチャージ(81,000円)および羽田空港施設利用料・保安税および海外空港税・国際観光旅客税目安額92,930円は旅行代金に含まれません。(1月15日現在)
◆ 食事: 朝食8回 昼食6回 夕食5回付 ◆添乗員は羽田空港より同行します。
旅行企画・実施:テクニカルコミュニケーションズ・インテリジェントジャパン株式会社
観光庁長官登録旅行業第1139号 JATA 正会員 〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-1-20
受託販売:株式会社グローバル研修企画 https://hgkk.co.jp
東京都知事登録旅行業3-5710 総合旅行業取扱管理者:小林 均
〒107-0051 東京都港区元赤坂1-1-8コミュニティビル9階
TEL:03-6447-4010 FAX:03-6804-5815 E-mail:info@hgkk.co.jp
担当:鹿野眞澄/澤井舞
同行講師 池田健二氏より旅のご案内
2024年の初夏6月、ロマネスクの旅は北イタリアのロンバルディアとアルトアディジェの二つの地方を巡ります。どちらも異なる個性を放つ魅力的なロマネスクの大地です。
アルプスとポー川の間に広がるロンバルディアはロマネスク誕生の地です。小さな割石やレンガで築かれた、後陣をロンバルディア帯が縁取る初期ロマネスクの教会は、この地の建築家たちが生み出したものです。彼らは「コマッチーニ」と呼ばれていました。その名はここにあるコモ湖に由来します。彼らの活動範囲は広く、北イタリア、南フランス、
ブルゴーニュ、カタルーニャの全土に及びます。ロマネスクの建設運動は、11世紀初頭、ここロンバルディアから始まったのです。
この地には今も数多くのロマネスク教会が点在しています。ロメッロ、オレッジョ、コモのサンタッポンディオ、ガッリアーノ、そしてミラノのサンタンブロージョ。どれも個性豊かなロマネスク教会です。山腹の高台に建つチヴァーテの教会も忘れることはできません。前半はロンバルディアの諸教会にロマネスクの原点を探し求める旅です。
後半はヴェローナから北上してアルプスに分け入り、アルトアディジェの谷に入ります。
20世紀初頭までこの地はオーストリア領で、南チロルの名で知られていました。今もイタリア語とドイツ語が併用されている場所です。ヴェノスタの谷にはアルプスの北と南を結ぶ古い街道があり、フランクやドイツの王や皇帝たちもこの道を通ってイタリアに下りました。そのため数多くのロマネスクの修道院や教会がこの谷に建設されたのです。
ヴェノスタの谷に建つ教会の魅力は内部に描かれた壁画にあります。ナトゥルノの教会には7世紀の壁画、ミュスタイアの修道院には9世紀の壁画が残っています。メロヴィング朝とカロリング朝の芸術の貴重な作品です。モンテ・マリア修道院のクリプトの天井に描かれた美しい天使たちもロマネスク絵画の傑作です。カステルダッピアーノの礼拝堂のイエスの生涯の諸場面を描く壁画も見逃せません。山奥に建つ教会で出会うロマネスクの壁画世界は、大きな驚きと感動をわれわれに与えてくれるはずです。
ロンバルディアとアルトアディジェ。二つのロマネスク世界を巡り、初期ロマネスクの建築と多彩なロマネスク壁画を愛でる旅に、共に旅立てることを願っています。
旅程のご案内
6月08日(土)
*羽田空港からの出発は6月9日の午前0時05分です。したがって、空港への集合は実際には6月8日の夜遅くになります。
6月09日(日)
0時05分羽田発のエミレーツ航空便でドバイを経由してミラノへ。14時20分にマルペンサ空港に到着。空港からバスでアオスタに移動し、ホテルに入る。〔アオスタ泊〕
6月10日(月)
午前はアオスタを観光。まずサントルソ教会を訪れ、屋根裏に残るロマネスク壁画と回廊の柱頭彫刻を鑑賞。続いて大聖堂を訪れ、ロマネスクの鐘塔と内陣の床モザイクを見る。午後はロンバルディアに移動。カステル・モンフェラートで大聖堂に残る床モザイクを見学。次にロメッロを訪れ、レンガ造りの初期ロマネスク建築が美しいサンタ・マリア・マッジョーレ教会と洗礼堂を見てからホテルへ。 〔マルペンサ泊〕
6月11日(火)
朝、オレッジョのサン・ミケーレ教会で後陣に残るロマネスク壁画を鑑賞。次にブリガ・ノヴァレーゼのサン・トマゾ教会を飾る11世紀の壁画を見学。午後はアルサゴ・セプリオに移動し、初期ロマネスクの面影を留めるサン・ヴィットーレ教会と洗礼堂を訪問。続いてカステル・セプリオのサンタ・マリア・フォリス・ポルタス教会を訪れ、9世紀のビザンティン風の壁画を鑑賞。夕方、コモの町に向かう。 〔コモ泊〕
6月12日(水)
午前はコモで二つの教会を訪問。サンタッポンディオ教会でロンバルディア帯が縁取る後陣と鐘塔を見上げ、サン・カルポフォロ教会で初期ロマネスクの建築美を楽しむ。
続いてガッリアーノのサン・ヴィンツェンツォ教会とアリャーテのサン・ピエトロ・エ・パオロ教会を訪れ、初期ロマネスク様式の教会と洗礼堂を巡り、後陣に残る壁画を読み解く。夕方、コモに戻ってサン・フェデーレ教会の浮彫を見学。 〔コモ泊〕
6月13日(木)
午前はチヴァーテのサン・ピエトロ・アル・モンテ教会にのぼり、初期ロマネスクの建築と内部に描かれた壁画の美を楽しむ。午後はアルメンノ・サン・バルトロメオまで進み、円形のロマネスク建築、サン・トメ教会を見学。そこからさらに東に進み、ヴェローナに入って、サン・ゼノ・マッジョーレ教会を訪問。扉口の周囲に刻まれた浮彫や、新約や旧約の図像を表現するロマネスクの青銅扉を鑑賞。〔ヴェローナ泊〕
6月14日(金)
朝、ヴェローナの街を散策して聖母に捧げる大聖堂を訪れ、ロマネスクの後陣や扉口を飾る浮彫を見上げる。そこからアディジェ川の岸を北上してトレントに入り、有名な宗教会議が開かれたロマネスク教会、サン・ヴィジリオ大聖堂を見学。午後はさらに北上してアルト・アディジェに州に入り、メラーノの高台に建つチロル城を訪れ、ロマネスクの礼拝堂の扉口を飾る浮彫の不思議な図像を楽しむ。〔ボルツァーノ泊〕
6月15日(土)
ヴェノスタの谷を西進。スイスに入ってミュスタイアの修道院を訪れ、9世紀と12世紀の壁画を見る。マッレス・ヴェノスタではカロリング時代の建築と壁画が残るサン・ベネデット教会を見学。午後はモンテ・マリア修道院教会のクリプトを飾る天使の群れを描く壁画を鑑賞。最後にナトゥルノのサン・プロコロ教会を訪れ、「ブランコの聖人」を描く7世紀の素朴な壁画を見てからボルツァーノへ。〔ボルツァーノ泊〕
6月16日(日)
朝、テルメノのサン・ジャコモ教会を訪れ、後陣に描かれたロマネスクの怪物たちと出会う。続いて高台に建つカステルダッピアーノの礼拝堂を訪問。キリストの生涯を描く12世紀の壁画の傑作を楽しむ。午後はロンバルディアに下ってブレシアに入り、ロマネスクの壮大なロトンダ(円形教会)の旧大聖堂を見学。さらにサンタ・ジュリア博物館を訪れ、古代のモザイク、中世の壁画や浮彫の名品の見学。〔ブレシア泊〕
6月17日(月)
ブレシアからミラノに移動。カロリング様式とロマネスク様式が混交するサンタンブロージョ教会を訪問。アトリオや教会を飾る柱頭彫刻や、黄金の祭壇の美を楽しむ。
続いて初期キリスト教建築の面影を留めるサン・ロレンツォ・マッジョーレを見学。午後は自由にミラノの市街を自由に散策する。その後マルペンサ空港から22時20分発のエミレーツ航空便でドバイ経由で帰国の途に着く。 〔機内泊〕
6月18日(火)
06時25分にドバイの空港に到着。07時50分にドバイ空港を立って羽田空港に向かう。
22時35分に羽田空港に到着。現地で解散する。
英文日程表は下記をご覧ください。
地図は下記をご覧ください。
旅の魅力
今回は6月中旬、清々しい初夏にアルプスの山麓を西から東へと巡ります。ロンバルディアと言えば、ロマネスク好きの方ならだれでご存じの「コモの石工」のことを思い浮かべることでしょう。イタリアのみならず、フランス、スペインのロマネスク教会を訪れるとロンバルディア風、ロンバルディア帯という説明をお聞きになられることと思います。この地がロマネスクの発祥の地であることを物語ります。
そして、旅の後半はアルプスの山々に近い、オーストリア・スイスと国境接したアルトアディジェには、ドイツやフランスとを結ぶ谷間が点在しており、そこには多くの修道院や教会が建造されました。そして特にロマネスク壁画の傑作がよく残っており、独特の魅力を持った地域と言えます。 詳細は、パンフレット裏面に24枚のカラー写真を掲載しておりますのでご覧ください。山を背景とした教会堂、タンパンや柱頭に残る豊かで見事な彫刻群、そして色鮮やかに残るフレスコ画などロマネスク美術の傑作を数多く残す地域であることがお分かりになられることでしょう。
皆さまからのお申込みをお待ちしております。