10月に池田健二氏同行のロマネスクの旅がスペインで開催されます。
アラゴン・ナバラ ロマネスクの旅概要
期間、行程、お申込は以下の通りとなります。
◆旅行期間:2023 年10月10日(火)~10月19 日(木)10日間
※なお、集合時間は前日の10月9日(月)22時30分を予定。
◆旅行代金:795,000 円(1名 1 部屋利用) 2 名 1 部屋利用の場合:お一人につき40,000円引き
◆※燃油サーチャージおよび羽田空港施設利用料・保安税および海外空港税・国際観光旅客税目安額は、旅行代金に含まれます。
◆食事: 朝食8回 昼食6回 夕食4回付 ◆添乗員は羽田空港より同行します。
◆定員:限定12名様(満員になり次第締め切ります) 最少催行人員9名様
旅行企画・実施:テクニカルコミュニケーションズ・インテリジェントジャパン株式会社
観光庁長官登録旅行業第1139号 JATA 正会員 〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-1-20
受託販売:株式会社グローバル研修企画 https://hgkk.co.jp
東京都知事登録旅行業3-5710 総合旅行業取扱管理者:小林 均
〒107-0051 東京都港区元赤坂1-1-8コミュニティビル9階
TEL:03-6447-4010 FAX:03-6804-5815 E-mail:info@hgkk.co.jp
担当:鹿野眞澄/澤井舞
同行講師 池田健二氏より旅のご案内
ロマネスクの時代のイベリア半島には、スペインという国は存在しません。そこにあったのは、アラゴン、ナバラ、カスティーリャ、レオンなどの小王国でした。8世紀以来、イベリア半島の大半を支配していたイスラム勢力との戦いの中から、これらのキリスト教国が誕生します。レコンキスタと呼ばれる国土再征服の推進と、聖地サンティヤゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路の形成。この半島でのロマネスク教会の建設と芸術の発展は、この二つの活動と密接に結びついていました。
今回のロマネスクの旅の目的地はアラゴンとナバラの二つの自治州です。その起源は、10世紀末にピレネー山中で生まれた小王国でした。二つの国は活発にレコンキスタを進め、再征服した土地に町や村を再建し、修道院を創建しました。そこでまず最初に建設したのが教会でした。アラゴンは隣接するカタルーニャから建築家を招きました。またピレネーの彼方の西南フランスからも建築家がやってきました。アラゴン王国の最初の首都ハカは、ソンポルトの峠を越えた巡礼たちの最初の宿場でもあったのです。
ナバラはバスク人が創設した小王国で、その王たちもレコンキスタに力を尽くします。ここにもイバニェタ峠を越える巡礼の道が通っていました。「カミーノ・フランセス」と呼ばれる巡礼路はナバラが起点だったのです。ここでも各地から来た建築家たちが教会の建設に励みます。その結果、多彩なロマネスク芸術が開花することになります。
旅はアラゴンの首都サラゴッサを起点に、ウエスカ、ハーカへと、レコンキスタの歩みを逆行するように、ピレネーの山中に向かって北上します。そこから西に進んでナバラの平原に入り、パンプローナで一休みしてから、「カミーノ・フランセス」をサント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダまで進みます。
ロマネスク芸術としての最大の見所は柱頭やアーチに施された浮彫です。アラゴンで活躍したペーニャのマエストロ。ウエスカ、ペーニャ、アグエロで、その大胆で温かい彫刻表現を楽しみます。ウン・カスティーリョの教会のアーチを飾るユーモラスな浮彫も魅力的です。ナバラのサンゲサ、エウナテ、エステーリャ。どこにもサンティヤゴ巡礼が生み出したロマネスクの建築や浮彫が大切に保存されています。
風景について語るのを忘れていました。アラゴンとナバラのピレネーの荘厳な美しさは言葉では表現できません。すべてのロマネスクがその風景の中にあるのです。10月の澄みきった光の中で、この二つのロマネスクを世界を、共に巡ってみませんか。
同行講師 池田健二
旅程のご案内
10月9日(月)
羽田空港に集合。
*羽田空港からの出発は10月10日の午前1時です。したがって、空港への集合は実際には10月9日(月)22時30分を予定しております。
10月10日(火)
1時00分羽田発のカタール航空便でドーハを経由してマドリッドへ。14時35分にバラハス空港に到着。アトーチャ駅から高速鉄道でサラゴッサに移動。〔サラゴッサ泊〕
10月11日(水)
サラゴッサからウエスカまで北上。サンティヤゴ・エル・ビエホ教会で回廊を飾る柱頭の数々を読み解く。続いてロアーレ城を訪れ、ロマネスクの城砦と教会を見学し、アラゴンの荒野を睥睨する。午後はアグエロの村外れに孤立するサンティヤゴ教会を訪れ、タンパンや柱頭の浮彫の美を楽しむ。夕方、ルナの村に残るサン・ジル教会まで進み、タンパンや後陣の柱頭に刻まれたロマネスクの浮彫を見る。〔ウエスカ泊〕
10月12日(木)
ウエスカから北上し、ラレデとブサの教会でセラブボ・モサラベ様式の初期ロマネスクの個性的な美を愛でる。続いてアラゴンの古都ハーカに入り、ロマネスクの大聖堂の柱頭や司教区美術館に移設されたバゲスの壁画を見る。午後はセロスの村でサンタ・クルス教会に立ち寄ってから、サン・ファン・デ・ラ・ペーニャの修道院を訪問。岩影に残る回廊を巡って柱頭彫刻を読み解き、その表現の魅力を楽しむ。〔ハカ泊〕
10月13日(金)
ハカから西に進み、エチョの谷に堅固な構えを見せるシレサの修道院教会を探訪。続いてナバラ王家の霊廟であったレイレの修道院を訪れて、タンパンの浮彫を見上げ、クリプトの不思議な空間を巡る。午後は巡礼路に建つサンゲサの教会で扉口を飾る浮彫を読み解く。夕方、ソス・デル・レイ・カトリコに入り、サン・エステバン教会で、地下の祭室に残るロマネスクの柱頭と対話する。〔ソス・デル・レイ・カトリコ泊〕
10月14日(土)
ソスのパラドールを発ってウン・カスティーリョまで南下。サンタ・マリア、サン・マルティン、サン・フェリセスの3教会を訪れ、タンパンやヴシュールに刻まれた多彩でユーモアに富むロマネスクの浮彫を見学。午後はビオタの教会の二つのタンパンを見てからアルタイスまで北上。教会の扉口を飾る個性的な浮彫を見上げる。パンプローナではナバラ美術館でロマネスクの柱頭の数々を鑑賞する。〔パンプローナ泊〕
10月15日(日)
朝、田園に孤立するエウナーテの八角形の教会を見学。続いてサンティヤゴへの巡礼路「カミーノ・フランセス」に入り、プエンテ・ラ・レイナでエガ川を渡る。エステリャでは巡礼の記憶を刻むサン・ペドロ・デ・ラ・ルア教会の回廊を巡り、サン・ミゲル教会の扉口の浮彫を読み解く。午後はイラチェの修道院のロマネスク空間に遊んだ後に、聖墳墓に倣ったトレス・デル・リオの教会を探訪する。〔ログローニョ泊〕
10月16日(月)
カミーノを西に進み、ナヘラの修道院でロマネスク彫刻の傑作として知られる「ブランカ王妃の墓碑」を見る。続いてサン・ミリャン・デ・コゴーリャの二つの修道院を訪問。ユソの修道院で聖ミリャンの聖遺物箱を見てから、スソの修道院教会に残るモサラベの空間を巡る。午後はサント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダの大聖堂を訪れて柱頭彫刻の数々を見上げる。夕方、バスでサラゴッサに戻る。〔サラゴッサ泊〕
10月17日(火)
午前はサラゴッサでムデハル様式が美しい大聖堂や、ヌエストラ・セニョーラ・デル・ピラール教会を訪れる。午後は高速鉄道でマドリッドまで戻り、ホテルに荷物を置いて自由観光に入る。ロマネスク美術の展示もあるプラド美術家や国立考古学美術館、素晴らしい絵画の展示があるティッセン・ボルネミッサ美術館やソフィア王妃芸術センターなど、ホテルの近くにある美術館を自由に見学する。〔マドリッド泊〕
10月18日(水)
午前中はマドリッドを自由に観光。見残した美術館を巡ったり、お土産を買ったりしながら時を過ごす。午後はバラハス空港に移動し、出国と搭乗の手続きを進める。
16時05分発のカタール航空便で、ドーハ経由で帰国の途に着く。〔機内泊〕
10月19日(木)
00時05分にドーハの空港に到着。02時05分にドーハの空港を発って成田空港に向かう。18時35分に成田空港に到着。現地で解散する。
地図は下記をご覧ください。
英文日程表は下記をご覧ください。
ツアーのポイント
一般的なスペインのロマネスクの旅とは違います!
通常、スペインのロマネスクの旅は、サンティアゴ巡礼路に沿った旅か、カタルニアを中心とした旅が一般的でありますが、今回ご紹介いたしますアラゴンとナバラは、また、それらとは異なったロマネスク教会が点在しており、独特の魅力を持ったところと言えます。
そして、この地を訪れる機会はあまりないと思いますが、一週間をかけて巡るのに十分価値のある教会が多く、きっと毎日の教会訪問が充実したものとなることでしょう。
地方色豊かな教会堂、タンパンや柱頭に残る豊かで見事な彫刻群、そして教会堂内残るフレスコ画、回廊、鐘楼、外壁のレリーフ等、どれも一級品ばかりで、しかもその保存状態がよく、見学する価値を高めてくれます。
また、アラゴンの荒々しい岩山やピレネーの麓の緑濃い山々を背景として建つ教会群は、他にはない味わいのあるロマネスク教会だと言えます。
24枚のカラー写真を掲載しておりますのでご覧ください。
一人部屋利用を基準!付随する燃油サーチャージや空港税等を含めた料金設定
今回は、皆様よりかつてからご要望のありました一人部屋を基準とし、旅行代金には一人部屋を標準として、付随する燃油サーチャージや空港税等を含めた料金設定といたしました。円安と急激なユーロ高、世界的な物価高、原油の高騰、戦争の影響など、現在の状況は中々厳しいものがありますが、こうした小さな山村に点在する教会巡りは、ある程度の体力も必要ですし、実際に歩くことも多い旅となりますので、足腰が丈夫な内にぜひ、ご参加いただきたい旅だと考えております。
少人数の旅!定員は12名
定員も12名の少人数での旅となり、贅沢ではありますが、これもこうした旅では必要条件と考え、12名までとさせていただきました。
どうぞ、ご検討の上、ぜひ、この機会にご参加ください。
皆さまからのお申込みをお待ちしております。